
「猫と一緒に海外で暮らせるの?」
そんな不安を抱えながら、私は猫とともにフランスでの生活を始めました。文化も言葉も違う異国の地で、猫が快適に暮らせるのか、日用品は手に入るのか、病院や住環境は大丈夫なのか——心配ごとは尽きませんでした。
けれど、実際に暮らしてみてわかったのは「ちゃんと準備すれば、海外でも猫は幸せに暮らせる」ということ。
このブログでは、フランスで猫と暮らすために知っておきたい日常のあれこれや、私が感じた文化の違い、注意しておきたいポイントを、実体験をもとにご紹介します。
これから猫と一緒に海外生活を考えている方、すでに暮らしているけど「ほかの人はどうしてるの?」と思っている方の参考になれば嬉しいです。
フランスで猫と暮らすということ

フランスでは猫はとても身近な存在で、ペットというよりも家族の一員として大切にされています。
街を歩いていると、窓辺でのんびりしていたり、カフェの近くでくつろいでいる猫たちに出会うこともあって、猫好きにはたまらない環境です。
ペットに対する文化的な違い
日本と違うなと思ったのは、猫との距離感や自由度。
地方では放し飼いが主流で、自由に外へ出ていく猫もよく見かけます。
でも最近では都市部を中心に、完全室内飼いを選ぶ人も増えてきているようです。猫は家の外に自由に出入りできる存在と考えられていることも多く、リードなしで歩く猫を見ると最初は驚くかもしれません。
現地の人との猫を通じた交流
猫好きというだけで、自然とご近所さんとの会話が始まることもあります。
「あの子かわいいね」「いつもあそこで寝てるよね」と声をかけられることで、地域に溶け込みやすくなります。
猫がつないでくれる、ちょっとした国際交流も魅力のひとつです。
日用品・キャットフードはどこで買える?

猫用品を揃えるのは思ったより簡単です。
買える場所まとめ
- スーパー(Intermarché、Carrefourなど)では、基本的なキャットフードやトイレ用品が手に入ります。
- 専門店(Maxi Zoo、Animalisなど)には、おもちゃや猫タワー、こだわりのフードが豊富に揃っています。
- オンラインショップ(Amazon.fr、Zooplusなど)も便利で、重たいものをまとめ買いする時に重宝しています。
特にZooplusはレビューが多く、初めてのブランドでも安心して注文できるのが魅力です。
定期配送も可能なので、決まったアイテムがある人には便利です。
キャットフードの選び方と価格感
キャットフードはフランス製のナチュラル系ブランドが多く、日本のものとはちょっと違います。
Grain Free(穀物不使用)やBio(オーガニック)をうたった商品が人気です。
猫によって好みが分かれるので、少量パックでいくつか試すのがおすすめ。
日本よりやや高めな印象ですが、その分品質はしっかりしています。大袋をまとめ買いすると1食あたりのコストは抑えられますし、フードの質もよく、安心して与えられます。
動物病院・ペット保険の仕組み

フランスの動物病院は”Cabinet Vétérinaire”や”Clinique Vétérinaire”と呼ばれていて、比較的どの街にもあって通いやすいです。
予約も電話やオンラインですぐに取れることが多いです。
診察内容と料金の目安
- 診察料はだいたい30〜50€くらい(場所によってはもっと安い場合も)
- ワクチンや健康診断、避妊・去勢手術などの一般的なケアが揃っています
- 支払いはその場でカード決済が主流
医師の対応も親切で、丁寧に説明してくれるところが多いです。
簡単な英語が通じる場合もありますが、翻訳アプリがあると安心です。
ペット保険の実情
ちなみに、ペット保険に入っていない人もまだ多いのですが、最近は加入者が増えてきています。
SantéVet や Assur O’Poil など、いくつかの保険会社があり、補償内容や保険料のプランも幅広いです。
慢性疾患や高齢猫の医療費が気になる方は、**早めに保険加入を検討すると安心です。
また、保険未加入でも急な出費に備えて貯金をしておく人も多いです。
住まい選びと室内環境の工夫

フランスで家を探すときは、“ペット可”の条件を最初に確認するのが大事です。
Le Bon Coin や SeLoger といった不動産サイトで、絞り込み検索もできます。
室内環境づくりのポイント
- 爪とぎスペースを作る(カーペットや壁の保護にもつながります)
- 窓やバルコニーには落下防止ネットをつける(猫の安全のために)
- 冬は部屋が冷えることもあるので、暖房設備と日向ぼっこできるスペースがあるとベストです
また、掃除のしやすい床材や、静かな場所にトイレを置くなど、猫の性格に合わせた環境づくりが大切です。
猫が喜ぶレイアウトアイデア
- キャットタワーや棚を使って、上下運動できるように工夫しましょう
- 見晴らしのいい窓辺にベッドやクッションを置くと、猫の特等席になります
- おもちゃやトンネル、隠れ家などを部屋のあちこちに配置すると、猫も飽きずに楽しめます
猫の動線や性格を観察しながら、少しずつカスタマイズするのがコツです。
外に出す?出さない?フランスの飼い方事情

フランスでは、地方を中心に放し飼いの文化が根強く残っています。
自由に出入りする猫も多く、道端でのんびり日向ぼっこしている猫をよく見かけます。
室内飼いと外飼い、それぞれのメリット
- 室内飼いは病気やケガのリスクが少なく、安全性が高い
- 外飼いは運動量や刺激が増え、猫にとっては楽しい冒険になります
どちらにもメリット・デメリットがありますが、安全を第一に考えて選ぶことが大切です。
安全に外に出すための工夫
- 外に出すなら、首輪+名札、マイクロチップの装着は必須です
- トレーニングで「帰ってくる時間」を習慣づける工夫も有効
- 住宅街では、ご近所トラブルを避けるために事前の挨拶や配慮も大切です
最近は、庭だけで自由に過ごせるようにフェンスを設ける”セミ・アウトドア”スタイルも人気です。
フランスで猫と暮らして感じたこと

実際に猫と一緒にフランスで暮らしてみて、毎日がちょっとずつ豊かになっていくのを感じています。
猫がくれる癒しと安心感
慣れない言葉や環境に不安になったときでも、家でのんびりくつろぐ猫を見ていると「大丈夫だな」って思えることが多かったです。
- 猫の生活リズムが、自分の生活も整えてくれる(朝ごはんの時間など)
- 外でうまくいかなくても、家に帰れば安心できる居場所がある
- 言葉は通じなくても、猫とはちゃんと心が通じている気がする
孤独感を減らしてくれる存在
海外生活では孤独を感じる瞬間も多いですが、猫がそばにいてくれるだけで救われることがあります。
猫と静かに過ごす時間は、自分自身と向き合える貴重な時間にもなり、心の支えになってくれます。
これからフランスで猫と暮らしたい人へアドバイス

これから猫と一緒にフランスで暮らしてみたいという方に向けて、ちょっとしたアドバイスをまとめました。
スムーズなスタートのために
- 猫も人も、最初は慣れるまで時間がかかる。焦らずに、ゆっくりで大丈夫です。
- 猫のストレスサイン(ごはんを食べない、粗相をするなど)に気づけるようにしておくと◎
- 現地の猫好きコミュニティやFacebookグループはすごく頼りになります。獣医情報や猫用品のおすすめなども教えてもらえます。
持っていくと役立つアイテム
- 日本から持ってきてよかったもの:
- 猫が慣れているフード(少なくとも最初の1ヶ月分)
- 愛用の毛布やベッド(匂いが安心材料に)
- お気に入りのおもちゃ(ストレス緩和に効果的)
海外でも、猫と快適に暮らすことはちゃんとできます。
少しずつ、自分たちらしいスタイルを見つけていきましょう!
最後に

フランスで猫と一緒に暮らす毎日は、想像以上に楽しく、そしてやさしい時間に満ちています。
もちろん戸惑うことや不安もゼロではないけれど、猫と一緒だからこそ乗り越えられることがたくさんありました。
これから海外での猫との暮らしを考えている方にとって、今回の体験や情報が少しでもヒントになれば嬉しいです。
「海外生活 × 猫との暮らし」は、決して特別な人だけのものじゃありません。
あなたと猫にとって心地よい場所は、世界のどこにだってつくれるはずです。
これからも、「くらしとねことヨーロッパ」では猫と海外暮らしのリアルをお届けしていきます。
気になることがあれば、ぜひコメントやSNSで教えてくださいね🐾