何気ない日常の中に、小さな非日常を感じられる場所——
それがフランス郊外にあるショッピングモールです。今回は、トゥールーズ郊外の町、Saint-Orens-de-Gameville(サン・トラン)にあるショッピングモールを訪れてみました。
駐車場に車を停めるところから始まり、お店を見て回り、カフェでほっと一息。
そして最後は地元のスーパーで食材の買い出し。
そんな、ささやかだけれど満ち足りた1日の様子をお届けします。
ゆったりした駐車場とアクセスの良さ

アクセスしやすく、迷いにくい立地
トゥールーズ中心部から車でおよそ15〜20分。
Saint-Orens-de-Gamevilleに位置するこのショッピングモールは、幹線道路やローカルバス路線に近く、郊外とはいえアクセスの良さが魅力です。
近隣には住宅街も広がっており、平日でも地元の人々でにぎわいます。
特に週末は、ファミリーやカップルでのんびりと買い物やカフェを楽しむ姿が見られ、地元に根ざしたモールならではの温かみがあります。

「ここ、意外と来やすいな」と思ったのが第一印象。ナビ通りに行けば迷いません。
広々とした駐車場で、ストレスフリーなスタート
モールに到着してまず嬉しいのが、広くて停めやすい無料駐車場。
数百台は軽く停められる広さがあり、駐車スペースも広めに設計されているので、フランスらしい大きめの車でも余裕です。今回訪れたのは平日の午後。
建物に近い場所にスムーズに駐車できました。買い物袋をたくさん持っても、すぐ車に戻れるのは嬉しいポイントです。
また、モールの出入口が複数あるため、どこに停めてもアクセスが良く、買い物の計画が立てやすいのも特徴です。



何も買わなくても、ショーウィンドウを見るだけで楽しいのがフランスのモールの魅力。
モールの中にはバラエティ豊かなお店がずらり


ファッションや日用品が充実:毎日の暮らしを彩るショップたち
Saint-Orensのショッピングモールには、衣類から日用品まで、日々の生活に役立つお店がたくさん並んでいます。
たとえば、フランスの定番ファッションブランド**Armand Thiery(アルマン・ティエリ)や、年齢を問わず着やすいアイテムがそろうDamart(ダマール)**は、シーズンごとの服選びに便利なお店です。
男性向けには、カジュアルでトレンドを押さえた**Jack & Jones(ジャック・アンド・ジョーンズ)**があり、ちょっとしたプレゼント探しにも使えます。
さらにLa Boutique du Coiffeur(美容用品店)ではプロ仕様のヘアケア製品が豊富にそろっており、自宅でのヘアケアをグレードアップしたい人にぴったりです。
そのほか、眼鏡やコンタクトレンズの専門店**Générale d’Optique(ジェネラル・ドプティック)や、健康や美容に関心がある人に人気のパラファーマシー(Parapharmacie)もあり、幅広いニーズに対応しています。
趣味や健康にもフォーカス:専門店で自分時間を充実
買い物だけでなく、ライフスタイルを豊かにしてくれる専門店も多く見られます。
たとえば、手芸やインテリア好きにはたまらないMondial Tissus(モンディアル・ティシュ)では、生地やクラフト用品が豊富にそろっており、見ているだけでも創作意欲がかき立てられます。
健康志向の方には、トレーニングジムFitness Park(フィットネス・パーク)もおすすめ。
しっかり運動をしたい方はもちろん、日常のストレス解消やリフレッシュにもぴったりの場所です。
こうした多様なお店がバランスよく配置されていて、「ちょっと見て回るだけ」のつもりが、気づけば時間があっという間に過ぎてしまいます。
日常の用事も、自分のためのご褒美時間も、このモールなら一度に叶います。
一休みにぴったりな「ブリオッシュ・ドレ」


ショッピングの合間に立ち寄りたい、ブリオッシュ・ドレ
たくさんのお店を見てまわったら、ちょっとひと休みしたくなるもの。
Saint-Orensのモールには、そんなときにぴったりのカフェ「Brioche Dorée(ブリオッシュ・ドレ)」があります。
フランス各地に展開する定番のチェーン店ですが、このモールの中にあるブリオッシュ・ドレも、明るく清潔感のある空間で、ほっと一息つける場所です。
サンドイッチやキッシュ、スイーツ、定番のヴィエノワズリーなど、メニューも充実していて、時間帯を問わず気軽に立ち寄れます。
特に買い物中の軽い休憩や、小腹が空いたときには最適。
テイクアウトもできますが、席に座ってのんびりするのもおすすめです。
午後三時、広々とした空間で味わうカフェアロンジェとクロワッサン


ちょうど午後三時ごろ、ひと区切りついたところでブリオッシュ・ドレに入りました。
窓はないものの、店内は広々としていて開放感があり、ゆったりとした座席に座ることができました。
天井も高めで、周囲のざわめきも心地よいBGMのように感じられます。
この日選んだのは、カフェ・アロンジェ(Café allongé)とクロワッサン。
カフェ・アロンジェはフランスらしい、エスプレッソにお湯を加えたスッキリした味わい。
濃すぎず飲みやすく、午後の休憩にぴったりです。クロワッサンは外はサクサク、中はしっとり。
バターの香りがふわっと広がり、気分まで満たされるおいしさでした。
座席で周囲を見渡すと、一人で読書をしている人や、子ども連れの家族、友人同士でおしゃべりを楽しむ姿もあり、思い思いに午後のひとときを楽しんでいる様子が印象的でした。
気がつけば、少しのつもりがゆったりとしたカフェタイムに。こういう時間も、ショッピングモールならではの楽しみのひとつです。



午後のカフェアロンジェ、これがフランスの日常って感じで好きです。クロワッサンも外サク中ふわ。
Leclerc(ルクレール)で食料品の買い出し


カフェでしっかりと一息ついたあとは、ショッピングモール内にある大型スーパー「E.Leclerc(ルクレール)」へ。
日々の食料品から日用品、ワインやローカルグルメまで幅広くそろっており、地元の人たちにとっては欠かせない存在です。
広い売り場にずらりと並んだ商品を見ているだけでも楽しく、時間が経つのを忘れてしまいます。
今回は特に、チーズコーナー、野菜コーナー、ワインコーナーをじっくり見て回りました。
チーズコーナー:フランスの豊かさを感じる味の宝庫
まず立ち寄ったのは、チーズ好きにはたまらないチーズコーナー。
フランス全土から集められた数十種類のチーズがずらりと並んでいて、冷蔵棚から香りがふわっと漂ってきます。
コンテやカマンベール、ブルーチーズ、トム・ド・サヴォワなど、定番はもちろん、地方の珍しいチーズも見つけることができます。
パック済みのものだけでなく、量り売りのカウンターもあるので、スタッフに相談しながら好みのチーズを選ぶことも可能です。
チーズ用のパンやクラッカーもすぐ近くに並んでおり、ワインと一緒に楽しむセットをその場でそろえることもできます。
野菜コーナー:新鮮で彩り豊かな地元野菜たち
次に向かったのは、季節の野菜や果物がずらりと並ぶ生鮮コーナー。
ここはモールの中でも特にカラフルで活気のあるエリアです。
トマトやズッキーニ、ナス、ポワロー(西洋ネギ)といったフランスらしい野菜はもちろん、地元産のサラダ菜やハーブ類も新鮮そのもの。
中にはBIO(オーガニック)コーナーもあり、安心して選ぶことができます。
バラ売りなので、必要な分だけ少しずつ買えるのも嬉しいポイント。
果物も豊富で、リンゴや洋梨、旬のフランボワーズやブルーベリーなどが整然と並び、ついついかごに入れてしまいます。
ワインコーナー:手軽に楽しめるフランスの味


最後に立ち寄ったのは、やはり外せないワインコーナー。
フランスのスーパーではおなじみの広いスペースが取られていて、赤・白・ロゼにスパークリング、地元の南西地方(Sud-Ouest)のワインも充実しています。
手頃な価格帯から、ちょっと特別な日のための1本までバリエーション豊富で、ワイン好きにはたまらないコーナーです。
近くにはワインに合うパテやクラッカーの棚もあり、あっという間にアペロセットが完成。



ワインコーナーには様々な産地のワインが置かれています。
最後に


ショッピングモールというと「ただの買い物場所」と思われがちですが、フランスのモールは、食や暮らしを楽しむ生活の延長線のような存在です。
Saint-Orensのモールには、便利さだけでなく、どこかゆったりとした時間の流れがありました。
ブリオッシュ・ドレでのひと息、チーズやワインを選ぶ楽しみ、日常に少しだけ彩りを加えてくれる、そんな場所。
週末や平日の午後、ちょっと気分転換したいときに、また訪れたくなるモールです。