IFRS 10の定義:Controlとは何か
「投資先から変動するリターンを得る権利・可能性を持ち、
そのリターンに影響を与える力を持つとき、支配しているとみなす。」
つまり、Controlは次の3要素で成り立っています👇
- Power(権限)
- Variable Returns(変動するリターンへの関与)
- Link(その力を使ってリターンに影響を与える能力)
この3つが揃ったときに「子会社」として連結の対象となります。
要素① Power(権限)
- 通常は 議決権の過半数(50%超) により得られる。
- ただし、契約上の権利 でもコントロールを持つことがある(例:取締役を任命できる権利)。
- 潜在的議決権(share options, convertible instruments) が「今すぐ行使可能」なら考慮。
- Substantive rights(実質的権利) のみが対象(形式的な権利は無視)。
要素② Variable Returns(変動するリターン)
- 投資先の業績次第で変動する利益・損失を受け取る可能性。
- 例:配当金、手数料、シナジー、スケールメリットなど。
- 固定利息のように「変動しないリターン」はControlの証拠にはならない。
コントロールしているなら「利益が変動する立場」にある。
要素③ Link(パワーとリターンの結びつき)
- 「Powerを使ってリターンに影響を与えられる」こと。
- 単に権利があるだけでなく、実際に意思決定を通じて成果を変えられる状態。
- 代理人(agent)として権限を委譲されているだけなら、Controlはない。
IFRS 3とのつながり(Business Combinations)
- 一社が他社を**支配(Control)**した瞬間=**企業結合(Business Combination)**が発生。
- この時点で IFRS 3(取得法) を適用し、のれん・NCIなどを測定。
- 支配を獲得した日が「Acquisition Date(取得日)」。
「IFRS 3は“支配を得た瞬間”の会計、
IFRS 10は“その後の連結報告”を扱う。」
まとめ:Control判断の3要素を押さえる
| 要素 | 内容 | 判断ポイント |
|---|---|---|
| Power | 意思決定を支配できる | 議決権・契約上の権利・実質的権利 |
| Variable Returns | 投資先の成果で利益が変動 | 配当・シナジー・手数料など |
| Link | Powerを使ってリターンに影響 | 実際に意思決定できる立場 |
3つすべて揃ったら=子会社として連結!



